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by rakudazou

花追い便り                 中村陽子

花追い便り

d0019913_1856291.jpg入院中の私の元に3月28日付で葛飾区水元の丹治さんから春の花便りと猫のハナ太郎の春の訪れのメッセージと共に近況写真が同封されて届いた。すべて花と戯れてとても嬉しそうな愛してやまないハナ太郎の様子の写真で心も身体も疲れている私には何よりの薬で有り尖っていた神経を救ってくれた。d0019913_1858379.jpg

最近気付いたことであるが、ある時、TVの映像で動物の赤ちゃん特集を見ていてそれらの中にクロヒョウの甘えん坊の赤ちゃんの姿を発見した時にアッ、ハナ太郎はクロショウの子供にソックリと思った。顔の輪郭だけではなく鼻先の渇いたところや高い場所ばかり昇りたがる性格とか、同じ猫科の動物の野性本能がきっとハナ太郎には備わっているのかもしれないとあらためて思った。

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 d0019913_191554.jpg白木蓮が咲きミモザも咲きそして、それらの花が散る頃には毎年、大田区の大森駅~蒲田駅に通じる東邦医大通りに植樹して10年未満の若木の陽光と名の桜並木が色鮮やかなピンク一色に染まるのである。ソメイヨシノよりひと足早く満開になると人の目を楽しませてくれるのである。d0019913_19233083.jpgしかし、ソメイヨシノの淡いピンクが自然と人の目にはやさしく心を癒してくれるのである。今年の私の春の色鮮やかな花々に囲まれて心楽しませてもらい幸せな思い出となった。三寒四温、春は早、ハナミヅキやマンサクの花が可憐に咲きだしている。

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 d0019913_19271040.jpg都内の桜が一斉に満開となった日の3月31日に退院をした。港区辺りは東京タワーや芝公園一帯ではお花見の人々でにぎわい、私はやっと解放された気分であった。帰りの車窓から垣間見える風景にもすっかり満開となった桜の花々が眩しく映り2年ぶりの感動である。この季節の出会えたことに心から生きていること感謝したい。

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 d0019913_19324088.jpg翌日、4月1日、久々に痛みの無い朝が訪れて、友人と共に春寒の日和であったが、近場の馬込の文士村に近い古木の桜並木に出掛けてお花見を満喫した。桜の樹の下で花を愛でながら真っ先に持参のお弁当を開き、それでも屋台の匂いに誘われて相変わらず花より団子である。d0019913_193433100.jpgしかし、イルミネーションの電線が見え隠れしたり、提灯があったり、普段は静かな住宅街まで屋台が出たりしていると側に住む住民の平穏な日々が妨げられるのではないかと疑問に感じられた。
 何度も入院している反動なのか?どこかに今年限り桜かもしれないと?想いも重なり、池上本門寺など周辺の桜を散策したり、人の混雑をのぞけば目黒区内の花の盛りの目黒川沿いの桜はとても懐かしく、昔、行きつけの店先を覗いたり、目黒川の両岸から桜の枝が触れ合う様は美しく心騒ぐ想いであった。風か吹くたびに川面には花びらが流れていく。

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 d0019913_19383210.jpg最近のニュースによると2020年の東京オリンピックの工事のために世田谷の馬事公苑のあの閑静な美しい桜の樹々が今年限りで観られなくなるそうである。あの辺の世田谷道り沿いは世田谷区役所にも通じて、馬事公苑の周辺は私が最初に自動車を運転していた頃によく走った思い出がいっぱいある。工事が完成した後は、果たして、伐採されずにどれだけの桜の樹が見られるのだろうか?
 巨額な資金を使いオリンピックの名のもとに葬られる弱き者たちや古き物が壊されて行く中で、現代の若者にどれだけの夢が残せるのか?この高齢化社会で時代をつなぐ若者は真面目に生きて行くだけで精一杯の現状ではないか?思うのである。d0019913_19442178.jpg
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by rakudazou | 2016-04-11 06:30 | 《エッセイ》中村陽子