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by rakudazou

カテゴリ:インタビュー( 6 )

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まえがき 
障碍のある人は、下肢に障碍があると足の代わりに手動装置がなければ、自動車の運転は出来ません。ノークラッチ車による手動装置は直接アクセルとブレーキを直結し、T字型の棒のようなものを自分の胸に向かって引くとアクセルとなり、車の前方に向かって押すとブレーキになり、ハンドルを一般的に右手で廻し、手動装置は左手で使用します。
 今回、話しをしていただく亀田藤雄氏は、障碍者になり、まもなく手動装置の車に乗った時の実感が不安定で頼りにならないと感じたそうです。この程度なら自分で作ってみようと思い改良しているうちに、現在の仕事をする経緯となり、今までの経験が生された手動装置の開発となり現在の企業に成長しました。   事前にアポして、9月の暑い日、㈱ニッシン自動車工業の亀田社長にインタビューをお願いするために、埼玉県北部にある広々とした豊野台工場団地を訪問しました。
 バリアフリーの広い工場、車イスの社長、車イスの社員、そして、健常の社員とみんな一弾となって働く光景は、厳しさの中にわき合いとした暖かさ伝わってきました。
 ちょうどこの頃、当会のコーディネーター古荘恵美子のホンダ・フィットがAPドライブの手動装置取り付けのために、工場に入っていました。その調整も兼ねて、話の内容は広がってしまって、本題の話は半ばを過ぎた頃なってしまいました。

  事業の拡充にはばたく

中 村: 今日はお忙しいところ、お時間をいただきましてありがとうございます。
亀 田: 分かりました。言い過ぎた場合はオフレコにしてもらって・・・(笑)
聞き手: 細かいところ全部見せていただきましたが、貴社のホームページは写真も分かり易
      く入っていて充実していますね。      
亀 田: そんなにあったかなぁ。アッそう、うちはカタログを載せただけです。
聞き手: ホームページに載っている以外の改造も、いろいろオプションが付けることが出来る
      のですか?
亀 田: お客さんからのオーダーを受けたものを載せています。だいたい電話だけでも分か
      るものは「すぐ、出来ますよ」答えられますけどね。障碍によってはその人だけの改
      造も出来ますよ。        
聞き手: 素晴らしいですね。じゃ、一度は来てもらうこともありますか?
亀 田: そうすることのほうが多いし安心です。全国に代理店がありますから、北海道、東
     北、名古屋など、9社、韓国にも代理店があります。
聞き手: 直営店みたいになるのですか?
亀 田: 直接に営業の契約をしている会社です。サービスマン、もしくはフロントマンが当
     社の研修をブロックごとに受けてもらいます。
中 村: 素人でも勉強すれば出来るようになるのですか?
亀 田: とは限らないですね。手動装置の一部だけ部品の既製品が付けられる程度、あと
     は説明、値段、法律的な勉強をして帰る人がいますね。あとはやりながら覚えてもら
     うし かないですね。
中 村: 修理工場とか元々やっている方のほうがいいのですよね。
亀 田: 取り付けることぐらいなら、経験のある人は一日で覚えられ全然違いますよ。手動装
     置のブレーキはそりゃあお客さんのほうが知っていますよ。手動装置のブレーキが
     分からない人は、どのような構造になっているか、そこから覚えてもらいます。図面さ
     えあれば装置を取り付けられますが、完成度が分からないですよ。ですから、いろん
     なお客さんからの事例で経験を積みます。安全性の問題から強度が疎外されては困
     るのです。強度を落とさないでお客さんに合うような加工をするのが技術なのですよ
     ね。次にお客さんを見てアドバイス出来るようになるまでに3年~5年かかりますね。
     それでも100点ではないですよ。
中 村: 9社あっても、どうしても分からない場合には本社に問い合わせしたりそういうアフター
     フォローも・・・
亀 田: そう、北海道から九州まで、出来ないから本社まで行ってくれよ。と、そういう特殊な
     人もいますよ。そういう人は今までにない商品が多いですよ。
 
 
事業の成り立ち
亀 田: 「どうして車イスになったか」って言うのは、私は元々整備工なので、ブルトーザーの
     下敷きになっちゃって脊髄を折ってしまったのですよね。これが原因なので実はも
     う、37年目に入っています。
聞き手: 何歳のときですか?
亀 田: 21歳のときですね。それでブルトーザーをトラックに積む時に斜めのスロープを土
     でやったものだからドーンと横転しちゃって、それで下敷きになってエビのように曲げ
     られて脊髄損傷になってしまった。
     それから2年間くらい、関東労災病院でリハビリを受けてカムバックして来た頃は、車
     の障害者用の改造車は軽くないと免許が取れなくて、私は大型とか免許を持ってい
     たんですけど、軽自動車ですよ。全部、軽になっちゃった。それから、東京がすぐに
     緩和されたり長野が緩和されたりしたのです。

         
聞き手: 県によって違うのですか?
亀 田: そう、全然違っていますね。条例ですから。それでみんな住所をあちこちに借りて持
     って行って、排気量アップのために免許証を大きくしていたのです。
聞き手: 今はある程度、統一されているのですか?
亀 田: 1.5tとか残って全国的に大体、統一です。警視庁が出しますから統一に近いです
     ね。まあ、1.2tとか、ありますし、前は何ccとかもあったのですが、今は大体統一で
     すね。
聞き手: それですぐまた、仕事に復帰しようと思ったのですか?
亀 田: その頃、政策で10年も20年も病院に入院している方がいて、もう、中には寮養所に
     終身病院なんていわれるくらいにね。みんな遊びに行くとそっけない人になってしまう
     のですよね。もう、病院が家みたいなものでね。友達もいっぱい出来て、10年くらい
     いたのですけど、2年前から労働省が作業所をどんどん作り、作業所に入るか、帰れ
     る奴は家に帰りなさいと、もしくは会社に戻りなさいと、そういうことになった時、そう
     いう人が出て行ってから、それからはリハビリのやり方が変わって、目標だけど3ヶ月
     くらいで仕上げるのだとね。     
聞き手: リハビリ?
亀 田: リハビリ、怪我してから3ヶ月ですよ。その頃、私は1年を経つと身体の状態が固まっ
     てしまったものだから、それでも半年の間に社会復帰の準備をして、リハビリをする
     ためにやっと見つけたのが関東労災病院だったのです。
聞き手: 麻痺とか残っているのですか?
亀 田: 残っていますよ。背損ですから全然ね。労災でしたが、24時間付きっきりの介護で
     そのうちよくなりリハビリが始まり、車イスで食事に行きなさいと言われました。
古 荘: 厳しく・・・
亀 田: ええ。そうしたら障碍を持つスポーツ選手がいっぱい来ましてね。怪我した人もリハビ
     リに来て、同じように訓練をしますと、あなたは3ヶ月で一般のリハビリを終わって、
     後、3ヶ月で社会復帰の練習でした。
聞き手: そういう訓練は全部受けられたのですか。
亀 田: そうですね。私はその後、すぐ帰るところがなかったし、車イスでは仕事も出来ない
     と思っていて、会社に行って「戻って来い」と言われました。会社の側に小さな部屋を
     作ってもらい、仕事復帰をしました。
     その後、何故、今の仕事を始めたからという話になるのですが、実は修理屋だった
     ので、潜ってタイヤを外したり、大型ばっかりの修理屋だったもので、ブルトーサーの
     でっかいのではしょうがないから乗用車のエンジンくらい直したかったのですが、実
     際には受付くらいの仕事しかなかったのです。
          

     
by rakudazou | 2004-11-26 12:42 | インタビュー
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 自らの体験から生まれる技術
亀 田: あんまり暇でしょうがないので、車の手動装置が自分で乗るには重たくて仕方がな
     いので、カローラやホンダにも乗ってみましたが、従来の手動式装置としては自分の
     満足のいくものがなかったので、自分の買ったカローラを改良しているうちに、現在の
     システムが出来てしまいました。
聞き手: それは自分用に作ったのですか?
亀 田: そうです。初めは全然商売ではありませんよ。
聞き手: 自分で乗りたいということですよね。
亀 田: 関東労災病院で70人くらい一緒に入院していた仲間が全国に散ったんです。
     それで1ケ月に1度来る人もあれば、半年に1度、病院に来るわけです。私の家は北
     海道や九州から来る人に比べればずっと近いわけですね。みんなうちに遊びに来る
     んですよ。それで私が修理をやっているものですから、改造作ったんだとか、こんど
     いつ行けるからとか、みんなすごく車に興味を持ち、乗せてとか、自分で乗りたいと
     か乗りたい一心で。
聞き手: みんな乗りたい、乗りたいとなってしまって・・・
亀 田: 運転が出来なくなってしまったわけですから、中古でも良いから探してくれといわれ
     ましたね
聞き手: それでまた、新しい車を改造始めたのですか。
亀 田: 友達が泊りがけで来るようになりました。一晩中飲み明かして、手動装置の車がな
     いから。私の車を帰りにそのまま乗って行ってしまうのですよ。
     しょうがないから私はまた、他の車を買って来て、また、改良して、自分の足に乗って
     いるうちに、月に15台から20台出たのですよ。関東周辺全部回って、新車が買えな
     いから中古車ばかりを探して来て、中にはただで持っていってしまう人もいましたね。
     昔は車を買うとき、ちゃんと登録と認可を取らないから、手動装置を外すの、車検の
     時も外すのと、もう、見ていますから車検の時に引っかかっちゃう。今のように、古荘
     さんみたいに初めから条件付で、手動装置を付けてから、登録すると、その後は楽
     なのですけど、昔は大変でした。
聞き手: 仕事としてメンテナンスも大変でしたか。
亀 田: それで陸運局に相談して、しょうがなくて今度は認可を取ることに専念した訳です。
     図面やいろんなサンプルを見せてもらって勉強をして強度計算が出来て図面が揃え
     て5回ですよ。
中 村: 大変でしたね。
亀 田: 「この辺がなっていない」とか、「これでは分からない」とか、私もしつこいものです
     から、「教えてください」「そんなに時間はない」とか言ってね。「仕様がないなぁ、
     誰々のところへ行け!」と紹介して、手書きで図面を持って行き、重ねているうちに、
     いろ んな方法もあり売れるかもしれないと分かって、認可を取れることになりまし
     た。        
   
同士の連携
亀 田: その頃から、友達が「これは商売になるよ。作った方がいいよ」と言われて、「俺が宣
      伝してあげる」って、口コミで全国の障碍を持つ人にPRしてもらって、そういえば全
      国 に友達がいるんだなぁと思いながら・・・     
聞き手:それはラッキーでしたね。
亀 田: うーんラッキーでした。電話をしたらもう、実際に買ってくれる人が 現れたのですよ。
     いろんなメーカーの物を改造しました。
聞き手: 何年前のことですか?
亀 田: 昭和48年の時に第1号の認可を取ったのです。もう、大体30年以上になりますね。
     それからカタログを作って友達に配り、車ごと売るということを前提にして、うちの装置
     なんか信用性がないわけですからね。リハビリテーション病院に行くと先輩ばかりが
     いて、私が宣伝に行くと「お前の作ったのなんか危なくて乗れるか!」なんていわれ
     まして、悪いのばっかりいまして、ですから、先輩たちの障碍の世界があれちゃ
     たわけです。先輩後輩にいじめられたというよりは仕込まれたのですよ。      
聞き手: 共同生活をしていたのですね。
亀 田: そう、みんな同じ釜の飯を食べた仲間ですから応援してくれまして、しばらくは買って
     くれなかったけど、元々、修理屋でしたからね。私の方が早いものだから中古車を買
     って来ては、改造をしました。   
   
ニッシンのAPドライヴ(手動装置)
聞き手: ネットワークのつながりがよかったのですね。
亀 田: そう、同期で同じ神奈川県とか同じメンバーがいましたからね。
聞き手: この場所で最初に?
亀 田: この工場の場所では始めたのです。ここは新しく出来たのです。昭和57年に独立
     して、最終的にこの工業団地に落ち着きました。うちの場合、どちらかというと障碍者
     団体の応援が大きいですからね。
聞き手: どのようにして手動装置は選べるのですか。
亀 田: ディーラーって自動車販売していますよね。車は買いますが、中村さんが言うように
     手動式は「ニッシンの手動装置を付けてください」と指名する訳です。
中 村: 以前はフジモリ式に近い手動装置を使用していましたが、何故か私はホンダの車両
     ばかり乗っていますので、ホンダの純正の手動装置も使ってほしいと言われまして、
     一旦は取り付けたのですが、走り出しましたらカーブとかハンドルを大きく回す時に
     旋回装置と手動装置がぶつかってしまい、怖い思いをしましたので、その時から
     「ニ ッシン」の手動装置に変えました。      
亀 田: ありがとうございます。
中 村: 結局、亀田さんは全国から来ている関東労災を中心に、国立箱根病院などで紹
     介や口コミで、同じ障碍者がやっているなら応援しよう、使ってみようと増えて来た
     のと思いますが、私たちも車イスなんかも、障碍者が車イスメーカーとして始めると
     最初のうちは、どうせ作るなら同じ仲間の人から作ろうと思います。    
   
手動装置から福祉車両へ
聞き手: じゃ、手動装置の生い立ちや現在の状況など・・・
亀 田: 今、生い立ちもちょっと引っかかりましたよね。現在は今、このカタログでやって
     いるのですが、これからの展開は、電子系統とか車がいろいろと変わってくれ
     ば、それに対した装置を作っていくしかないでしょうね。まぁ、うちにないもので
     本当に重度な 人で車イス用のジョイスティックがあります。ジヨィスィテックは
     左右に ハンドルで前にブレーキ、ア クセルと、本当に重度な人で車イス用の
     車両があります。
聞き手: 近い未来に車が自動で動いてくれるようなことはありますか。
亀 田: 飛行機でも事故が起きるのですからね。それから車を買う人の価値観として、自
      分で操作しないで運転が出来る車なんて出てこないと思います。コンピュターもそれ
      じゃ、タクシーに乗っているのと同じですからね。
      は自分で乗ることに味わいがあり、操作する醍醐味ですよ。
聞き手: アッ、だから自分で道路がある限り自分で運転したい人が出てくる。
亀 田: そうです。玄関まではシステムが引けないですから、ハンドルの無い車もあるよう
     ですけど、面白くも何ともないでしよう。
     全自動でやるならサービス運送屋さんに頼んだほうが簡単だし、自分で車を持つと
     お金も掛かるし、焼却を入れると月に5万は掛かります。その他、燃料費との、駐車
     場は別ですからね。まだ、車を所有することは大変にお金の掛かることなのですね。
聞き手: 車イスのまま乗れるリフト付き車両などはどうなのですか。
亀 田: これは介護車両ですからどこのメーカーでもやっています。
     当社は既製品車は出来 ないからオリジナル、既製品はメーカー任せています。
聞き手: プラス、オプションを取り付けることもありますか。
亀 田: それもやっています。装置の取り付けだけではなく、既製品車をオリジナルやファミリ
     ーカーとか、リフト搭載とか、カタログにいろいろとあると思いますよ。
聞き手: 手動装置の開発に関する制度とか規則とか厳しいテストとかあるのですか。
亀 田: これはね。実際は認可制度があり強度計算を出して、陸運局で認可を得て型式ごと
     に一台ごとのフットでその車が変わってしまいます。型式が変わるとまた取り直さな
     ければならないシステムも同じです。97年の10月から規制緩和によって、無指定と
     変わりメーカーが強度計算をして顧客が納得すれば、これは後付であれば無認可で
     いいんです。変わったでしょう。
聞き手: あぁそうなのですか。その前は厳しかった。
亀 田: 全部認可するためには、陸運局には毎月多くの台数を持っていかなければ間に合
     わない状態になり、同じく97年度に法律改正の施行がありまして、その結果、生産
     物責任法により業者と顧客との間が責任を負いなさい。と言うことです。
by rakudazou | 2003-08-20 11:37 | インタビュー
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開発の厳しさ
聞き手: 手動装置の開発に関する制度とか規制とか、何回もテストが厳しいのですか。
亀 田: 全部認可ですから、陸運局には、もう、毎月行かなくては間に合わない状態でした
      から。 これは費用的には私のところも助かるのですが、同じく97年にPL法が施
      行さ れま して、それでも生産物責任法というのは、責任は持たない、あくまでも業
      者とお客さんとでやりなさいと言うことです。
聞き手: 車と車を100回ぶつけるテストをする開発をするのですか。
亀 田: 開発には安全度は安全基準から外れない程度に自分たちがテストメーカーに
     なり認可制度がなくなってしまったと言うこと、車検証は何も変わりません。
     一般に登録が出来ます。以前は改造の改が入ったりし特別区分マークから外れて
     しまうと88ナンバーに変わってしまうとか、いろいろな特別車両に変わります。

聞き手: 今はそのまま?
亀 田: ええ、手動装置についてはそのままです。リフト車両は違いますけどね。リフト車両
     は乗る人数も変わるし、重量も変わりますから申し込み審査も必要です。リフト車両
     も緩和されて5ナンバーは5ナンバーのままで、3ナンバーは3ナンバーのままでリフ
     ト付き改造車両にとれるようになりました。
聞き手: 普通車は5ナンバーですか。
亀 田: 変更はありませんね。手動式は無認可で良くなったので変わらないのです。
聞き手: 重度の障碍を持つ人々への対応なのですけど、握力のない人でもハンドルが廻せ
     るのでしようか。
亀 田: 腕の力が無い人でも、かなりの努力と工夫と本人の努力で運転できるようになりま
     す。手動装置そのものは変わりがなく、殆ど既製品ですよ。
聞き手: あぁ、そうですか。
亀 田: 既製品と言うのは、今、お客さんが立ち会わないで取り付ける時には私の身体に合
     わせて取り付けてしまうのですよ。ハンドルが何cmとか、高さがどの位、手動装置
     の位置と座席の間隔はどのくらい。
     全部初めは私の身体なんですよ。既製品をひとつにしておいて、その前後、上にす
     るか下にするか横にするか縦にするか、軽くするのか重くするのか、お客さんがそれ
     を見て験してもらって考えてもらい、その時点で必要なところは改善をする。ですか
     ら、私がテストすると、お客さんがどれだけで手動装置を軽くしているかはすぐに分か
     るのです。これはテスターとして言う意味もありますし、ある程度、乗り慣れている人
     は半分以上は、そのまま乗ってしまいますね。
聞き手: あぁ、そうなのですか。後はテスターとなる従業員が派遣されるのですね。
亀 田: そうです。あとは障碍者の方に、既製品以外の物と言うことで、出来るだけ合わせる
     ように行なっていますが、カスタマイズみたいなものですね。これはハンドルが廻せ
     ない人は軽くする方法を考えていますね。
   
   
細やかなサポート
聞き手: まあ、古荘さんが来て調整をしてもらうように。
亀 田: そうです。あのようなことはしょっちゅうです。出張もします。
聞き手: 得に運転席など、乗り易くすると言うことはどのようなことですか。
亀 田: これはサイドサポートをしたりシートを上げたり下げたり、もしくは前、後ろ、脇などを
     ベルトで支えるか座席を持ち上げるかですね。
古 荘: 教習所では支えていましたね。
亀 田: 今は安全ベルトのほうに力を入れているのですが、ハンドルが重くて廻らないという
     人もベルトでしっかりと支えることにより廻せるようになります。
古 荘: 身体が動かないように・・・
亀 田: 動いてしまう、そうです。
聞き手: 運転席の周りだけではなくてその他の事はありますか。
亀 田: ハンドルの調整と旋廻装置の簡単な方法なんですけど、後はハンドルのパーツを毎
     日変えてしまうことや何かの方法を取らないと廻せるけど最後まで付いていかないと
     いう人は、当社に来れば直ぐに調整してしまいます。
聞き手: その日のうちに調整出来るのですか。
亀 田: 調整も早く出来すからね。出来る限りのことは考える範囲で出来ます。
     重度の人は車を買う時から相談してもらえると良いですね。
聞き手: 初めから全部やってしまうことと、違うところだけ直してもらうのと、どちらがやり易い
     ですか 。
亀 田: 当社では車そのものは販売していませんので、参考意見は言えますが、それぞれ
     のメーカーが対応しますので、どの車種が合うとかは言えませんね。     
聞き手: メーカーの車両には、手動装置が取り付けられない車もあるのですか。
亀 田: 対応となると初めから、ハンドルの軽いものを勧めるとかメーカーもしますよ。
聞き手: 分かりました。
亀 田: 手動装置だけではなく、障碍者用の車両の全般的な改造を行なっていますからね。
   
   
経営者としての便利さと不便さ
聞き手: 基本的な質問ですが、手動装置にはいろんな形があるのですか。
亀 田: 今は大きく分けて可なり統一されてきました。横式か縦式かです。手動装置を自分
     に向かって押すとブレーキになり、反対に押すとアクセルになり単純なものです。
聞き手: 日本の手動装置はナンバーワンですか。
亀 田: 日本人には車両も手動装置も精密さはナンバーワンだと思います。ドイツのベンツが
      いいとか、BMWとか言っていますが、故障もよくするし、日本車のほうが日本人に
      は良いですよ。      
聞き手: 最後の質問になりますが、経営者として当時者であることの不便さ、便利さについて
      お尋ねします。
亀 田: 私が経営者としですよね。
中 村: 経営者としてはクリアしていると思っていますが、初めの頃は当時者としての不便
     さ、便利さがあったのではないかと思っています。
亀 田: あぁ、仕事をする上で・・・私の考え方と周りの感じ方と違うかもしれませんが、車い
     すに乗って、まず、不便だなぁと思うことは、公のところにポッと行っても、話しをあん
     まり聞いてくれないところがありました。昔は障碍者団体で陳情に行けば、いろいろ
     な政治家が出て来て、役所とか行っても受付けてくれますが、今でも同じなのです
     が車イスの立場ですから人がいっぱい集まったりして、組合であれば一歩下がりま
     すがね。「亀田さんちょっと話があるのです」と言ってくれれば行きますが、常に端に
     いるっていうか、何となく遠慮するって意味分かりますよね。だから、公なところでは
     そういうところは出しゃばらない、一陣先に行って「俺が俺が」と言うことは一切やら
     ないもう、何かあっても一歩下がって、必要があれば行く事業の進め方と言うのか
     なぁ。話 し合い、営業と言うものがあります。ですからディーラーに行く時などは相
     手の出方を見てからですね。                        
聞き手: そのほうが仕事が進め易いのですか?
亀 田: いやいや、勧め易い訳ではなく、昔のことですが、当時、良くないことかもしれませ
     んが、イメージ的にはあんまり出しゃばるなってことかな。「歩けもしないで」となんて
     言われたくなくて私はそのようにしました。
   
   
福祉ビジネスが増加する時代
聞き手: 業界的なことなのですね。今、インタビューしている人々やサイトに載っている人は、
      もっと積極的に出て行きますよ。
亀 田:  今だからこそ、このような雰囲気で話が出来ますし、国の政策も大幅に変化した
      し、障碍者がどんどんと出るようになってきました。車両も発達して来たし、福祉関
      係のビジネスも、今は利益につながるようになりました。昔はどちらかと言うとボラ
      ンティアの時代で、下手したらサービスだけで成り立ってしまいます。現在は列記と
      して利益を得ることが出来る。得ると言うことは一人前のお客さんとして見なすこと
      ですからね。      
      そのためにもディーラーもそうだけど、こういうところにカタログを載せてと自分たち
      で出来ないことは、もう、任せてしまうと、出来るものは既製品車の大量生産が出
      来るものはどんどんメーカーが作るが、細かく対応するものは各民間会社に任せ
      てやっていこうと言う考えに変わってきます。      
聞き手: メーカー側もやり易いことですね。
亀 田: 昔はメーカーが「当社がやりますよ。その代り買ってくださいよ」と保証書も出しませ
     んと冷たい態度を取るところもありましたからね。
聞き手: 最近はサービスはよくなってきたと思いますが・・・
亀 田: そうです。私、味方が多かったからねえ、自信喪失はなかったけれど出しゃばらない
     後から行ってゆっくり行っても商売が出来ちゃうと言う感じが私のやり方ですね。「あ
     れぇ、ニッシンさん来ていたのですね」「あぁ、すみません」何て言いながら「挨拶くら
     いしなさいよ」と言われながら出てくるのですよ。
聞き手: 口コミでそこまで仕事が出来ることは結構珍しいことですか?
亀 田: 各メーカーが認めているのは当社の利便さなのです。障碍者だからで出来たの
     です。障碍者の気持ちが分かっていること、装置を開発するのも細かいところが何
     となく分かるのですよ。     
聞き手: 当時者がやっていると言うことはやはりお互いの気持ちが分かり合えて良いこと
     なのですね

亀 田: そう、先ず、友だちが全国にいる、そこら辺が健常者と障碍者の経営者の違うとこ
     ろなのですよね。
   
by rakudazou | 2003-07-10 14:16 | インタビュー
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車イスの従業員のメリット
聞き手: 率直な印象ですが、ホームページで従業員のうち半分以上は障碍者の人の雇用を
      しているとか?
亀 田: 私が障碍者だから使っている訳ではありませんよ。障碍者がいたほうが便利な場合
      があるのですよ。雇用すると助成金が出るのですよ。
聞き手: 企業とかですか?
亀 田: 会社を運営していくには手段ですよ。そのためには設備もしますし、開発もしますよ。
     そのかわり能率給だから仕事の出来ない奴は給料が安いし、出来る奴は高いです
     よ。健常者を負かす人もいますよ。平等だから会社は一緒、助成金は別だから健常
     者も障碍者も給料はみんな一緒です。


聞き手: 入社テストもしっかりと面接して・・・
亀 田: そうそう、考え方がおかしいのはもう駄目です。それから、障碍者は先に言ったように
      営業するのですよ。友達がいます。一人が連れて来ると、もう、20人も30人もお客
      さんを引っ張ってきますよ。まぁ、中村さんと仲良くするのも一緒ですけど、それより
      ももっと自分で作る訳ですから「今度来いよ」とか、「遊びに来いよ」とか「何だ、おま
      えこんなことをしていたのか」なんか知らないけれど、若い金髪の障碍者が仲間を
      連れてくるのですよ。
聞き手: 亀田さんがセンターに入った時と同じようなことをするのですか。
亀 田: 一緒ですよ。障碍者を雇うとたくさんのメリットがあります。
中 村: 私もそうですけど、たとえば、同じ車イスの会社だったら、障碍者のやっている会社
     に頼んでしまいますものね。   
亀 田: そうですね。
中 村: そう言う、持ちつ持たれつと言うことあるでしょう。
亀 田: 縁故関係いれたら、選挙じゃないけど、1人にしてもその親子も兄弟も親戚もいるわ
     けですから、どんどんと増えていきますよ。これはひとつの技ですし、もうひとつの武
     器でもあるのですよ。私が便利なのは、障碍者の人には改造のPRなんてしていま
     せんよ。新しい人が来るでしょう。まず、今の身体の状態を聞き、また、ジョクソウが
     あるかないか、尿がどうしているか、年金はどうなっているのか、いろいろと聞き出し
     ますよ。まず、それが初め、「あれまぁ、無年金だって」とか、「じゃ、こういうものがあ
     りますから」とか教えて上げるのです。「エッ、ジョクソウが出来ている」って「じゃ、こう
     いう病院があるから紹介するから」手配する訳です。車の話は一切しませんよ。    
     怪我したばっかりだから親御さんたちも心配して、ここに来る訳ですからね。ここでみ
     んなが働いているのを見ているでしょう。働くことが出来るのかとか、車に乗ることが
     出来るのかと尋ねて来るのです。     
聞き手: 親御さんとかかなり喜ぶと思いますね。
亀 田: そうです。だから先にアドバイスですよ。免許なんか取ることは教えない。実際、後は
     カタログを持たして帰します。リハビリはこういうところにありますよ。入れば3ヶ月位
     で出てこられる?そういう医療機関のことも大体しっていますから、幾つもないけれ
     ど、パ-ッと病院を紹介してあげると言うより、ただ国立身体障害者センターがよいで
     すよとか、目的により段取りを教えて上げて、「私が電話しておくから」と本人のため
     に入院したくなくても入れてしまうのですよ。それもひとつの技です。
   
   
働くための条件
聞き手: ここで働きたいと言う問い合わせはあるのですか。
亀 田: ありますから、ある程度はここで面接を行なうのです。
聞き手: 例えば、そういう整備を教える専門学校があるとか。
亀 田: 障碍者の人は小平の職業訓練所とか所沢の国立身体障害者センターで受けている
     人も、もしくは元々経験のある人、それから、根っから障碍者の人はコンピュターな
     んか習っている人が出てきますよね。当社では同情では使いませんからね。何が出
     来るのか聞きますから、まず、当時者とマッチングしましたらお願いします。
聞き手: ここで育てるよりは、ある程度、技術を取得している人、このようなことをやってみた
      い人を雇用するのですね。
亀 田: はい、そうです。高卒でもあそこにはいろいろな人が入ってきましたが、一生懸命コン
      ピュターと商業出て来ていますので、「売り上げくらい出来る」と言い出したりする
      と、じゃ、使ってみようかと、今、出来ることをやっていますがね。      
聞き手: じゃ、中で育てることもあるし、こういう学校もあるとし紹介することもあるのですか。
亀 田: 勉強して来いとはいいませんね。やる気があるかないかだけですね。あとは身体が
      ついて来るどうかです。自分のことが自分で出来なくては駄目ですから、まず通勤、
      当社の場合寮があるので、そこからも来なければなりません。
聞き手: 寮があると助かりますね。
亀 田: ええ、寮といっても8所帯しかないですけど。自分で飯炊きや洗濯は自分持ちです
      から、お世話する人はいません。
聞き手: それでは、普通の会社に出勤して来て帰ると言うことですね。
亀 田: そうです。特に特別待遇はしません。まぁ、トイレの長いのだけは許可していますけ
      どハッハッハ、でも、出来たら長いのなら昼休みにしなさいと言いますよ。トイレで
      何 回も行き調子の悪い時は仕事になりません。
聞き手: 若い人が働いていますね。
亀 田: 随時、毎年何人かの障碍者の人を雇っています。まぁ、なかには全然駄目な子もい
     て辞めていきます。
聞き手: 普通の会社と同じように・・・
   
   
1人前のフロントマンになるには5年~6年
亀 田: だから、手が駄目な人や視力の悪い人は雇えないのですよね。安全性の問題があ
     り、いろいろと操作や組み立てもあります。優秀な取り付けまでなって出張やフロント
     まで出来るようになり今、取り付けをしているBさんも優秀な人ですよ。フロントまで来
     るのに5年くらいかかりますね。
聞き手: ひとりに・・・
亀 田: そう、車を知って改造が分かって、お客さんの判定と相談が出来るようになる、あと、
      登録と法律が分からないといけない。それで自然と勉強会をやっている訳です。当
      社は受け入れ態勢はいつもありますのでね。
聞き手: あとはしっかりと営業が出来るかどうか。
亀 田: そう。
聞き手: 東京とか、営業所を構える予定はありますか。
亀 田: ないですね。必要ないと思っていますし、当社は営業は1人も居ないのですよ。これ
      は自慢の内に入るかバカかもしれませんが、営業マンはいないのです。お客さんが
      来て、たまには私がこうして話をしたり、フロントマンがやるだけで、問い合わせの電
      話があれば、カタログを持ち出張の帰りに立ち寄って来るのです。お客さんとこのよ
      う な連絡を取りながらやって来ました。     
聞き手: そのほうが、口コミとか、技術者と営業マンを賭けることですね。
亀 田: 経費がかかりますからね。営業マンは靴とか背広を買わなければならないし、靴だ
      って何だってカッコのいいのは高い!
聞き手: 話は変わるのですが、ホームページなどを出すと逆に営業マンを呼んだら説得され
      るし、怖いというのがあり、公に見られたらあれだけカタログが載っているとやっぱり
      あれだけ掲示板に問い合わせがあるのは珍しいですよ。
亀 田: すぐ、飛んで来いとか説明しますのでいろいろとやってきますし、それでも分からな
      い時には車を持って行って説明します。実を言うと営業は自動車販売店の方がやっ
     てくれるので、まず、やる必要は無いと思っているのですが、特殊な技術の説明は別
     ですよ。当社はお客さんディーラー、ゼネラル営業マン、全国のディーラーが動 いて
      い る訳ですからね。このカタログはT社やH社やN社やM社などのカタログに入って
      いる訳です。          
中 村: そのような方が車を買う場合は手動装置を取り付けなければ乗れませんからね。
亀 田: そうそう、ディーラーの人は分からないと言うでしょ。「いや、初めてで障碍者の方は
      難しくて」と言ったら、「あなたも勉強ですからやってみたらどうですか」と当時者のほ
      うからアドバイスする訳ですよ。
      営業マンは「これから必要ですよ」と資料を送るからとかFAXでも何を言っても、まず
      は「減免」とか「改造用の登録をしてください」と言って下さい。
      手動装置のことは当社でやりますから、私は飛んで行っていろいろと説明をするの
      です。何だかどっちがお客か分からなくなってしまいますが、威張っている訳ではあ
      りませんが、障碍者のいろんな世界のことだったら絶対負けない自信があります
      から。一応、代理店になるのですが、A会社が陸送を専門に回し1人の介護車
     両で営業をやっています。もし、よかったら、リフト車両専門の工場も見学して行っ
     て下さい。                 
中 村: 長時間、お忙しいところ本当にありがとうございました。
by rakudazou | 2003-05-10 13:41 | インタビュー
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                 最近、何かと話題の介護犬。
             テレビや新聞などで見ることはあっても、
       まだまだ珍しいというのが本当のところではないでしょうか。
      今回のインタビューは介護犬ボンゾーと暮らす田中安子さん。

                 都内某の田中さん宅では、
                 玄関のベルを鳴らすと
                 ボンゾー君が出迎えてくれました。

                                     聞き手:中村陽子(らくだぞう)

★サンフランシスコ生まれのボンゾー。野良犬として捕獲されて、あと1日で処分されるところだったのです。★

中村: 玄関のドアが自動的に開いたのは、田中さんが何かしたんですか?
田中: あれはボンゾーの仕事のひとつなんですよ。
中村: え? いったいどうやって?
田中: ドアの近くにボタンがあって、そこを押すとドアが開くしくみになってるんですよ。ボン
     ゾーはそのボタンを鼻で押すだけでドアが開く仕組みなんです。
中村: へー。すごいですね。そんなことも全部教えることができるの?
田中: 根気よく、教えるとできるようになるんですよ。
中村: ところで、ボンゾー君って何才なんですか?
田中: あとちょっとで2才です。ちょうどここに来てからは1年くらいしか経ってないかな・・・・・・
中村: というと?
田中: 1年ほど前にこちらに来るまえ、実はボンゾーはアメリカにいたんですよ。サンフラン
     シスコで街をふらふらしていたんです。
中村: え! どうしてまた?
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田中: サンフランシスコで野良犬として捕獲されて、あと一日
     で処分されるというところで、現地の介護犬トレーナーが見つけて
     スカウトしたらしいんですよ。
中村: それはすごい幸運ですね。ボンゾー君にとっても田中
     さんにとっても。でも、他に捕獲されたたくさんの犬が
     いるなかで、どうしてボンゾー君が目に留まったのかし
     ら?
田中: トレーナーさんに言わせると、介助犬になる/なれる犬には向き不向きがあって、ボ
     ンゾーにはそういう資質みたいなものがあったみたいですね。それで、スカウトしてか
     らトレーニングにトレーニングを重ねて・・・
中村: 向こうで介助犬としてトレーニングしたんですか?
田中: そうです。なので、ボンゾーという名前も向こうでつけられたんですよ。
中村: でも、サンフランシスコから日本に来たの? トレーナーのひとの訓練が厳しくて、日
     本行きの船に乗り込んだとか。「僕は自由を愛する」とか思って(笑)
田中: (笑)トレーニングは褒めることを軸としたものだったらしいですが、ちょうど向こうのト
     レーニングセンターの犬がいっぱいになっていたところに、ボンゾー君の訓練をしたト
     レーナーの知りあいが東京から来ていて。それで、そのひとに譲ったということです。
中村: じゃあ、その人と一緒に日本に来たということですか?
田中: そうです。それで、その人がたまたま私の知り合いのひとで。
中村: 田中さんが譲ってもらったんですね。
田中: 譲ってもらった・・・・・・というのは正しい言い方ではないかもしれませんが、それで今こ
     こにボンゾーがいるわけです。
by rakudazou | 2002-07-21 14:34 | インタビュー
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★介助犬のユーザーてどうやったらなれるの?★
中村: ところで、田中さんのように介助犬のユーザーになりたい!という人は少なくないは
    す。田中さんのケースは幸運といえば幸運だと思うんだけど、介助犬のユーザーを募
     集している団体というのはたくさんあるんですか?
田中: 全国にはたくさんあるかも知れませんねが、私の知るかぎりでは横浜に『日本介助犬
     トレーニングセンター』というのがあります。ただ、アメリカと比べると日本ではトレーニ
     ングセンターとトレーナーがとても不足しているというのが現状だと聞いています。現
     時点でどうなっているかはわからないですが、興味のあるひとは問い合わせてみれ
    ばいいでしょう。(ページ末の「介助犬トレーニングセンターリンク」を参照)
中村: 去年の10月に法律ができたと聞いています(※1)けど、私のまわりにも介助犬のユ
     ーザーになりたいと思っているひとはたくさんいるけど、なかなか希望はかなわない
     みたいです。
田中: 日本では介助犬より盲導犬のほうが認知度が高くて、介助犬という言葉もあまり知ら
     ないひとが多いんじゃないでしょうか。まずは介助犬についての認知度が高くならな
     いと介助犬の数も増えないと思いますね。
中村: 介助犬といってもトレーニングなどによっていろいろな種類があると聞いていますが。
田中: 簡単にいうと介助犬とは身体の不自由なひとの日常生活を手助けするための訓練
     を受けた犬です。盲導犬は視覚が不自由なひとに対してそのひとの視覚のかわりに
     なって何らかの手助けをするのと同じで、介助犬は身体が不自由なひとに対して、そ
     のひとの手足のかわりになって何らかの手助けをする、働く犬なのです。なかには、
     てんかん発作を持つひとが、てんかん発作の前に出す電波みたいなものをキャッチ
     して、まわりのひとに知らせる……というような特殊な能力を持った介助犬もいるよ
     うです。       
中村: わ!それはすごい。
田中: そういう特殊な能力を持った介助犬を発掘するためにも、トレーナーの人材の数やト
     レーニングセンターの数はたくさんあったほうがいいと思います。
中村: そうですね。ユーザーになりたいひとができるだけ自分と相性のいい介助犬をパート
     ナーになれれば、お互いがしあわせでしょうし。
中村: 最後に、介助犬を街で見かけたら何か注意することがあれば、この場を借りて、お伝
     えください。
田中: そうですねえ。以前は介助犬とともにレストランに入ったりすると、注意されることもあ
     りましたが、それは少なくなって来ました。ただ、やはり珍しいので近くによって手で
     触られたりすると、困った表情になったりしますので、できたらそっと見守っておいて
     もらえたら嬉しいですね。     
中村: 働く犬として「仕事中」なんですね。
田中: そうなんです。でも、犬の本能なのか、なでられると嬉しいような表情をすることもあり
     ますが。
中村: わかりました。遠くでそっと見守る、ということですね。私たちが介助犬という存在に慣
     れるというのも今後の課題かも知れません。今日はどうもありがとうございました。
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                           一日一回の散歩の帰り、めずらしがって
                           寄ってきた来た子ども達に、ボンゾーのこ
                           とをやさしく説明する田中さん




※1)
身体障害者補助犬法:この法律によって、介助犬同伴で主要な交通機関の利用や建物内に入ることができるようになった。
詳細はこちら ⇒
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/syakai/hojyoken/html/a01.html

介助犬トレーニングセンター・リンク
・NPO法人介助犬協会 http://www.s-dog.jp/
・日本パートナードッグ協会 http://www.partnerdog.com/
・日本介助犬トレーニングセンター http://sdog.age.ne.jp/


    
by rakudazou | 2002-02-09 16:18 | インタビュー